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エミリーの絵

 超遅ればせながら、「エミリー・ウングワレー展」にいってきました。

 色彩も構成も作為的なところがないのにバランスがよく、それでいて宇宙的な壮大な作品ばかりでした。

 見終わった後は、乾いた心に清水がしみこむようなおだやかな気持ちになりました。権威とか自意識とかそういう余計なものを感じない、爽快な展覧会でした。暑い中だったけど、いってよかった。

 最初の展示室では、ベージュとオレンジのテープのようなものが一面に描かれた作品にまず目がいきました。
 「ビッグ・ヤム」というタイトルがついて、解説がありましたが、単純に色彩と線の流れをみるだけでも伝わってくる作品で、筆遣いそのものの迷いのない線は既に描かれたものでありながら、今でも生きて動いているようです。
 「ふーん、意外にモダンなのね」と、思いつつ次のバティックの並んでいるところに進むと、ものすごいのがありました。
 10メートルの長さの大作で、黄色い線と点が宇宙や銀河のようにきらめいています。
 それを見てわたしは、エミリーというひとが「ああ、時が見える……」ひとなんだな、と勝手にさまざまなことに納得してしまったのでした。

 宇宙、とか、多次元、とか、時間の流れ、といった壮大なものを「見て」描いてるので、作品に天地なんてないんだろう、とか。

 最初にすべてが見えて描いているので、何を描けばいいのかわかっているし、迷いがない。制作のスピードがものすごく速いのもうなずける。

 壮大なものを切り取っているはずなのに、一枚のカンバスの中での構成もバランスがよいのがすごいんだな、とか。

 本当に「時が見える」ひとっているんですね。

 そして、それは不思議とアボリジニの宇宙観を理解してないはずのわたしにもストレートに伝わってくるので、美術界に与えた衝撃もむべなるかなと思いました。
 アボリジニ伝来の点描や線のモチーフも、彼女のなかで昇華されて、ひとつひとつのタッチが表現になっています。印刷やネットでは色彩と全体構成しかわからず、それだけでも素晴らしさはわかったのですが、このタッチは実物でしか見られません。
 作品のスケールとともにタッチについても、見に行ってよかった。

 

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コメント

アボリジニ・アーティストの絵でしょうか?
TVで見てから、ぽちぽちHPをブックマークしたり
していましたが、最近はノーチェックだったので。
生で鑑賞できら幸せですね。
夢の一つが、メルボルンにあるギャラリーに
行くことですから。

画面を通してしか知りませんが、とても不思議で、
美しい。私が見ているのと同じだけど、違う世界が
確立されているのかなあと思います。

投稿: ナリナリ | 2008/07/27 08:12

ああ、春先にチラシを見たんだ。
でもスケジュールが合わないのであきらめたヤツだ・・(T T)

投稿: N | 2008/07/27 08:42

>ナリナリさん
そうです。アボリジニ・アートですが、もはやその域を超えてます。

>Nさん
残念だったねえ。春先は大阪でやっていた展覧会だそうです。

投稿: むいむい○ | 2008/07/28 09:16

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